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コラム

2012/08/30 第5回 え? ワインを飲むと集中力がアップする? みたいなウソ

タイトルで誰かうまく吊られてくれまいか。
といった、姑息な考えでやっております。
ウソ知識をご開陳する本コラム、第5回目です。
意外と本当に使えるウンチクも混ぜてあるので
飽きるまでお付き合いください。

今回の「ワイン+○○+フリー素材で画像検索してみた」はこちら。




「かっこよく逮捕されるなら、こう!」


ワイン+超能力で検索してみたのですが
この怪人には、いったいどういう能力があるというのでしょうか。
アッカーマンって、なんなのでしょうか
ちょこっと見えている腹のSの字も切ないです。

和製スペースオペラギャグっていうカンムリには、
ちょっと腹が立ちます。
しかし、何周かして結局はおもしろい。こういうの好きです。


では、ウソ知識の方をどうぞ。
「どこがウソなのか」の正解を探りながらクイズっぽく読むといいかもしれません。





【「ワインを飲むと集中力がアップする!」みたいな3つの科学っぽいウソ】

1:ワインを飲むと長生きできるのか?
赤ワインに含まれるリスベラトロールというポリフェノールの1種が、抗がん抗酸化作用のほか、メタボや寿命などの改善に役立つとされる。
このリスベラトールは脳内の海馬(記憶を司る部位)に影響を与えることでも有名。

なお、ヨーロッパ数学会賞の副賞トロフィーの先端がワインボトルであるのはこのためであり、世界的チェスプレイヤーのガルリ・ヌオールズ氏が対局前にワインをたしなむのも、この科学的事実にちなむ。


解:数学のとこと、チェスのとこがウソです。
数学会賞の副賞ってのも、あるのかどうか知りません。先端にドンとワインが乗ったトロフィーって見てみたいけどね。
ところで学会って何なんでしょうね。女子が男子をつるし上げる、みたいなイヤな印象しかありませんが。学校って、怖い場所だよなぁ。

あとヌオールズっていう人は、ゴルゴ13に登場する、ゴルゴの命を狙ったチェス好きの名前だそうです。ゴルゴ13って何となく読んでみたいけど、何となく読まない。

で、リスベラトールの効能は正しいようです。リスベラトールのサプリメントも販売されていて、そんな高額でもありませんので、若くありたい方は調べてみるといいんじゃないでしょうか。
関係無いけど、このところ無茶に若い人がテレビを賑わしていますが、部分的に年相応なのが、ちょっと気持ち悪いなって思いながら見てます。




2:ワインの涙というもの
実はワインは、毛細管現象により、常にグラスの中をゆっくりとせり上がっている。せり上がったワインは、雫になって垂れ、肉眼で確認できるケースもある。
この現象は、ワインの涙とか美女の愚痴、もしくはシャトーのヒゲなどと呼ばれている。

こうした液状の物質が、対流したり容器を昇ったりする現象は、マランゴニ効果として知られている。現象を発見した物理学者カルロ・マランゴニ氏は、自身の経験を童話作家アンデルセンに話し「マッチ売りの少女」のインスピレーションを与えたことでも有名。

白い紙や壁をワインに光を当てると、肉眼で見えていなかったとしても、せり上がったワインを投影することができるので、お試しあれ。


解:美女の愚痴、シャトーのヒゲ、そしてマッチ売りの少女の部分がウソです。
ワインの涙っていうネーミングが、あまりにキザなのでウソで巻き込んでやることにしました。美女の愚痴とかソレっぽいので、誰か騙されてしまえばいい。
でもまぁ、真実の部分だけに着目すると、ちょっと人に話してみたくなる豆知識ですよね。
そう思っていただかないと、やりがいが無くなるのでお願いします。

ところでマランゴニ現象っていうのは日常でも見られ、冷蔵庫に安置してある味噌が容器の中で対流することも、同じ現象だそうです。
同じ現象なんて言われても、そんなこと起こっているなんて知らなかったし、味噌が自動的に回っていたなんて、ちょっとショックです。世の中あなどれません。

ちなみにマランゴニさんのご尊顔はこちら。



モサモサの中に小鳥を飼っていてもおかしくない立派なヒゲですね。
なかなか繊細そうな雰囲気の方なので、これ以上はいじらないようにしておきます。
だってこの変態、アンデルセンにどんな話したのやら。ウソだけど。



3:ワインの守護天使って?
キリスト教には、ワインの守護天使と呼ばれる3人の聖人がいる。
ひとりはトゥールのマルティヌスと呼ばれる聖マルティヌスで、ヨーロッパ初の聖人。イタリア人は泥酔を避けたいときに、彼に祈るという。お酒に溺れやすい人にはありがたい天使だ。

ふたり目が、ボヘミアのコルティーヌと呼ばれる聖コルティーヌ。酒席の談笑に華が咲き大いに盛り上がるのは、聖コルティーヌの加護だという。ジョークがウケなかったときに「聖コルティーヌに謝れ」と返す、日本でいう「ツッコミ」みたいなコミュニケーションもあるんだとか。

最後のひとりが聖ヴィンセントで、ワイン生産者の守護天使。天国に良いワインがないため、フランスのラミッションに派遣されたヴィンセントは、ワイン生産者の手厚い歓迎と極上のワインに酔いしれることとなった。その結果、天国に持ち帰ることになっていたワインをどこかに置き忘れたまま天国に帰還してしまい、怒れる神の手により石にされてしまった。


解:3人のうち、ひとりがウソ聖人。正解は、2番目のコルティーヌさん。そんな聖人いません。

聖人って、日本人にはなじみ薄いですが、ラミッションには聖ヴィンセントの像があり、神社みたいなのもあるそうです。ここでワイン生産者は、できのよいワインができることを祈るんだとか。

聖マルティヌスさんは、なんだか都合のいい天使ですね。生前は自分のマントを半分に裂いて貧しい人に与えたり、とかく優しげな人だったようです。そのマントがフランク王国の礼拝堂で保管されたらしく、そんな栄誉に預かれるんだったらぼくも人に親切にしようなんて思ったり思わなかったり。

それにしてもヴィンセントさんはかわいそうですね。うまいこと、マルティヌスさんとタッグを組んでいれば、石にされずにすんだのかもしれません。
もっとも、ウソのコルティーヌさんがいたら、なんかもう滅茶苦茶になっていたのでしょうが、そっちはウソなんで、よくわからなくなってきました。




さて。そろそろ暑かった8月も終わりです。
ワインでいうなら新酒の季節が近い感じですかね。
涼しくなったからといって、石にされるようなことなどないよう
飲み過ぎにはお気をつけて。

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プロフィール

やぶ医者
1974年生まれ。ライター、珍文王。
高層ビルにのり付けされて悲しい目で鳥を見上げたり、開腹手術の3日後にインドに飛び立ったり、全裸に樽いっちょで海賊船からたたき落とされたり、あと普通に雑誌や書籍で企画執筆の仕事してます。